先に結論:「無添加」の4文字より、「何を使っていないか」と原材料欄を見る
  • 「無添加」には、それだけで意味が決まる統一ルールはない
  • 業界ルールでは、何を添加していないのかを併記することになっている
  • 添加物=危険ではない。役割(用途)を確認する
  • 保存料や酸化防止剤が少ないおやつほど、保存方法と賞味期限が大切
  • 無添加でも、キシリトールなど犬に有害な原材料やカロリーは別に確認する

「無添加」の意味は商品ごとに違う

犬用おやつを探していると、「無添加」「添加物不使用」と大きく書かれた商品をよく見かけます。愛犬の体に入るものだからこそ、できるだけ余計なものは避けたい。そう考える飼い主さんは増えています。

ただし、「無添加」という言葉だけでは、何が入っていないのかは分かりません。着色料だけを使っていない商品も、保存料を使っていない商品も、同じように「無添加」と表現されることがあるからです。

「無添加」表示のルール

何を添加していないのかを併記する

ペットフードの表示については、業界の自主ルールである「ペットフードの表示に関する公正競争規約」があります。この規約の施行規則では、「無添加」などの表示をする場合、何を添加していないのかを明確に併記することが求められています。

さらに、添加物について「無添加」とうたう場合は、原材料に由来して持ち込まれる添加物(キャリーオーバー)も含めて、一切使っていないことが条件とされています。

法律で決められている表示

ペットフード安全法では、犬用・猫用のペットフードに「名称」「賞味期限」「原材料名」「原産国名」「事業者の名称と住所」の5項目を日本語で表示することが義務づけられています。添加物は原材料名の中に表示され、保存料や酸化防止剤などは「酸化防止剤(ミックストコフェロール)」のように用途名とあわせて書かれます。

表示の基本は、犬用おやつの原材料表示の見方で詳しく解説しています。

添加物は何のために使われる?

「添加物=体に悪い」と考えがちですが、添加物にはそれぞれ目的があります。大切なのは、その目的が愛犬にとって必要かどうかを考えることです。

主な用途役割確認したいこと
酸化防止剤油脂などの酸化を抑え、品質を保つどの成分が使われているか
保存料カビや細菌の増殖を抑える種類と、保存方法・賞味期限
栄養添加物ビタミン・ミネラルなど栄養を補う主食(総合栄養食)では必要なことが多い
着色料見た目の色をそろえる犬にとって必要性は高くない
甘味料味を調えるキシリトールなど犬に有害なものがないか

たとえば脂質を含むおやつは、時間とともに酸化が進みます。酸化防止剤を使わない場合は、そのぶん保存方法や包装で品質を守る工夫が必要です。

よくある表示の読み方

表示の例分かること分からないこと
「無添加」だけ何かを使っていないこと何を使っていないのか
「着色料不使用」着色料を使っていないこと保存料・酸化防止剤の有無
「保存料不使用」保存料を使っていないこと酸化防止剤の有無
「合成保存料不使用」合成の保存料を使っていないこと天然由来の成分で品質を保っているか

どの表示でも、最後は原材料欄で確かめるのが確実です。

無添加おやつで気をつけたいこと

開封後は早めに使い切る

保存料や酸化防止剤を控えたおやつは、開封後の品質変化に注意が必要です。パッケージの保存方法を守り、しっかり封をして湿気や高温を避けましょう。においや見た目がいつもと違う場合は与えないでください。

「無添加」でもカロリーは同じ

無添加かどうかと、与えてよい量は別の話です。おやつは1日の摂取カロリーの10%未満が目安です。おやつのカロリー計算ツールで愛犬に合った量を確認しましょう。

原材料そのものが合うかは別問題

添加物を使っていなくても、ピーナッツ、小麦、鶏肉など、原材料そのものが愛犬の体質に合わないことがあります。アレルギーがある場合は、すべての原材料を確認してください。

使っていないものを具体的に確認できるビスケット

小麦・トウモロコシ・大豆・キシリトール、BHA・BHT・エトキシキンなどの化学合成保存料を使っていません。

使用していないものを見る

無添加おやつを見分ける7つのポイント

  1. 「何が」無添加なのかを確認する「着色料」「保存料」など、対象が具体的に書かれているかを見ます。
  2. 原材料欄で添加物の用途名を確認する「酸化防止剤(〇〇)」のように、何のために何を使っているかが分かります。
  3. 品質を保つ方法を確認する保存料を使わない場合、どんな原材料や包装で品質を守っているかを見ます。
  4. 賞味期限と開封後の保存方法を見る使い切れる量かどうかも大切です。
  5. 犬に有害な原材料がないか確認するキシリトールなどの甘味料は、無添加表示とは別にチェックします。
  6. 1個あたりのカロリーを確認する毎日の量を管理しやすくなります。
  7. 愛犬のアレルギー食材が入っていないか確認する主原料だけでなく、すべての原材料を見ます。

「使っていないもの」が具体的に分かる犬用ビスケット

Lifeplus Pets ピーナッツバター ビスケットは、「無添加」という言葉ではなく、使用していないものを具体的に示している犬用の間食です。品質を保つためには、クエン酸・酢・ローズマリー抽出物などが使われています。

化学合成保存料不使用BHA・BHT・エトキシキンなどを使用していません
キシリトール不使用犬に有害な甘味料は使っていません
小麦・トウモロコシ・大豆不使用そば粉・ココナッツ粉ベース
1枚約32kcal1枚7gあたりの目安

ピーナッツ・そば・ココナッツなどを使用しています。これらにアレルギーがある犬には与えないでください。妊娠中または繁殖期の犬には推奨されていません。

よくある質問

「無添加」と「添加物不使用」は同じ意味ですか?

どちらも、何を使っていないのかによって意味が変わります。言葉の違いより、対象となる成分が具体的に書かれているかを確認してください。

酸化防止剤が入っているおやつは避けるべき?

酸化防止剤は、油脂の酸化を抑えて品質を保つために使われます。一律に避けるより、どの成分が使われているかを確認し、気になる場合は使っていない商品と比べて選びましょう。

無添加なら国産ですか?

関係はありません。原産国は、原則として最終加工を行った国です。無添加かどうかとは別に表示を確認してください。

開封後はどう保存すればいい?

パッケージに書かれた保存方法に従い、しっかり封をして高温多湿を避けてください。早めに使い切れる量のものを選ぶのもおすすめです。

使っていないものが具体的に分かる犬用ビスケット

化学合成保存料・キシリトール・小麦不使用。1枚(7g)約32kcalのそば粉ベースです。

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参考資料

  1. ペットフード公正取引協議会:ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則
  2. 農林水産省:ペットフード安全法 表示チェックシート
  3. 農林水産省:ペットフード安全法 表示に関するQ&A
  4. 池田・染谷法律事務所:ペットフードの「無添加」「添加物不使用」表示で注意すべき事項
  5. World Small Animal Veterinary Association:Feeding treats to your dog

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、獣医師による診断・治療の代わりとなるものではありません。愛犬の健康状態について心配がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。